【裏技】kintoneの停止ユーザーを選択したい

退職者がいたのでユーザーを停止したのですが、その方の過去に登録したレコードを検索したくてもユーザー選択ができませんでした。

kintoneのユーザーは停止状態になるとユーザー選択フィールドに指定できなくなります。
しかし、ある方法を使うことで停止ユーザーのレコードを絞り込むことができます。

ユーザーを再有効化しましょう!って話ではないですよね?

この記事で何が分かる?
  • kintoneの停止ユーザーはユーザー選択フィールドや作成者に指定できません。
  • 組織またはグループ(ロール)に停止ユーザーを所属させることで解決します。
  • 組織間のアクセス権を有効化している場合、最上位組織が異なると「表示できないユーザー」と表記されます。
  • ユーザーを削除してしまうと検索できなくなるため注意しましょう。

停止ユーザーの場合です。削除ではない点にご注意ください。

目次

kintoneの停止ユーザーとは

kintoneのユーザー(正確にはcybozu.comのユーザー)は契約ライセンス分しか有効化できません。

しかし、停止状態であればいくらでも作成することができます。

さて、ユーザーを停止すると過去に登録したレコードや投稿も消えてしまうのでは?

と思われる方もいるかもしれませんがご安心ください。

既存のデータは全て残りますし、稼働中のユーザーから閲覧もできます。

しかし、困った事が一つあります。

停止ユーザーをユーザー選択できないことです。

例えば、ユーザー選択フィールドに指定したり、絞り込み条件で作成者に指定したりといったことができなくなります。

退職したAさんのアカウントを停止したけれど…
Aさんが作成者に指定されているレコードを見たい。
Aさんをユーザー選択フィールドに指定してレコードを登録したい。

レコードに文字列(1行)フィールドで氏名情報を残しておけば、それで検索することもできますが、そうでない場合はどうしましょう。

レコード一覧で(すべて)を表示してファイルに書き出してExcelでフィルターをかけますか?

それも良いでしょう。

でもkintone上で見たい場合は?

そんなときは組織またはグループ(ロール)を使いましょう。

組織やグループ(ロール)については以下でも取り上げましたので合わせてご覧ください。

停止ユーザーを指定してレコードを検索するには?

まずは停止ユーザー用の組織を作りましょう。

組織名は何でも良いです(例えば「停止ユーザー」)。

この「停止ユーザー」組織に対象の停止ユーザーを所属させます。

あとはレコードの絞り込み条件でユーザー選択フィールドに指定したり、作成者に指定したりすることで停止ユーザーのレコードを抽出することができます。

非常に簡単ですね。

組織ではなくグループ(ロール)でも同様にできます。

停止ユーザーを指定したレコードを新規登録するには?

停止ユーザーをユーザー選択フィールドに指定してレコードを新規登録したい場合はどうでしょう。

(めったにないケースかもしれませんが)

当然ながら、レコード編集画面上ではユーザー選択フィールドに組織を指定することはできません。

そこで、停止ユーザーが指定された既存のレコードを再利用します。

再利用すればユーザー選択もそのままです。

(JavaScriptやプラグインでフィールドを初期化する場合を除きます)

少し手間な方法にはなりますが不可能ではないです。

Aさんが指定されたレコードなんてありませんという場合は、残念ながらこの方法は使えません。

勿論、ライセンスに空きがあり、停止ユーザーを再有効化することができれば、それに越したことはありません。

停止ユーザーの所属組織は?

先に述べた通り、停止ユーザーであっても有効ユーザーと同様に組織に所属させることができます。

組織間のアクセス権を有効化している場合は、停止ユーザーと最上位組織が異なるユーザーから見ると「表示できないユーザー」という表記になります。

どの組織にも所属していない場合は「未所属のユーザー」という扱いになります。

こちらも最上位組織がそもそもないため、他のユーザーから見ると「表示できないユーザー」という表記になります。

誰か分からないよ。という時は最上位組織が同じになるように設定しましょう。

組織間のアクセス権については以下でも取り上げましたので合わせてご覧ください。

この記事のまとめ
  • kintoneの停止ユーザーはユーザー選択フィールドや作成者に指定できません。
  • 組織またはグループ(ロール)に停止ユーザーを所属させることで解決します。
  • 組織間のアクセス権を有効化している場合、最上位組織が異なると「表示できないユーザー」と表記されます。
  • ユーザーを削除してしまうと検索できなくなるため注意しましょう。

停止ユーザーの場合です。削除ではない点にご注意ください。
削除してしまうと検索ができなくなります。

組織やグループを指定すれば、そこに所属するユーザーで絞り込めるということですね。

ライセンスに空きが無いときは、この方法で対処するのも一つの手です。

登録はできないにしても、せめて検索だけでも有効ユーザー同様にできるようになると嬉しいですね。

目次